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零崎は射撃に関して右にでる者は居ないほど上手なのだ。
「感染者はどうすれば正常者と見分けられるんだ?」
「発症しているなら見れば分かる。明らかな殺意があるらしいからな。
だが…発症前だとなかなか見分けが付かない。
目撃情報によれば、潜伏期間中は発熱と吐き気が体を襲うらしいな。
何人かそれを見ている」
「要するに猿ぐつわを付ければいいってことですね」
「まぁそういうことだ。だが感染者に引っかかれても駄目だ。
接触して傷でも付けられればそこから感染して奴らの仲間入りってわけだ」
「…………」
「ま、なんとかなるさ」
「みんな、死ぬなよ。
準備はできたか?」
「準備OKです」
「よし、陸上自衛隊の意地を見せてやろう!
出発だ」
こうして第3師団の隊員200人が大阪の市街地に配備された。
任務に就いた自衛官を、府民たちは好奇と不安の目で見守っていた。
「大阪もなんや物騒になってきたなぁ。怖いわぁ」
「あんたの化粧落としたときの顔の方がよっぽど怖いわ」
「え~?」
「あははは」
「なんか疲れたわぁ。
それよりあれ…なんやろ?」
「人が倒れてんのやろか?
え?嘘…?あれほんまに……」
「ひやぁっ!
ちょ、ちょっとあんた!あれ!あれ!」
おばさんが自衛官を呼びつけてある一点を指差した。
「んっ!?
ま、まさか!?」
「こちら第2分隊の吾妻!感染者による犠牲者を発見!」
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