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「小隊長!
感染者が多数現れました!」
なんと、駅から数十メートルの所で電車が止まっていた。
しかし、ただ止まっているわけではなかった。見た限り、運転席の窓は血で赤くなっている。
「ただでさえカラス相手に苦戦しているというのに!」
小隊長の額に汗が滲む。どう対処するにせよ、第2小隊と第3小隊は壊滅するだろう。
2人の隊長は互いに背を向け、最後の命令を下した。
「最後の命令を与える。一般市民に危害を加えるものを全て殲滅せよ」
「おっと、最後の命令を出すのは早いぜ?」
「第2中隊内第2小隊、零崎が助けに来た!」
「我々も加勢する!」
第2中隊の内の第2小隊が、第1中隊の救援に現れた。
「あなた方は市内の治安維持を行っているはずでは?」
「ここも市内ですよ?
それに、あっちの心配は要りません。府警の精鋭たちが守ってくれていますので」
「小林隊長、お喋りはそのくらいにして、奴らを止めないとまずいですよ?」
零崎がニヤリと笑い、小林に話し掛けた。
小林は零崎と種田に無理をしないように言うと、自らも敵に89式小銃を向けた。
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