第二章・感染拡大

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零崎たちの援軍が到着してから数分。ホームは血で赤く染まっていた。 その血の大半は感染者やカラスのものだったが、微量自衛官である彼らの血も混ざっていた。 「種田!種田ぁ! しっかりしろ!死ぬな!」 血を出して倒れているのは種田だった。感染者に首筋を噛まれ、かなりの出血をしている。 「零崎……役に…立てなくて…すまねぇ…な…。 きょ…京子ちゃんのこと…頼んだ…ぜ? へへっ…後始末を…よろし…くな…」 種田はそう言い残し、この世に別れを告げた。 「た…種田さん…そんな…今度一緒に海に行こうって約束したのに…」 「あいつ、君のことが好きだったんだな」 「……惜しい人材を失った。 これから数分後には奴らの仲間入りをしているだろう。今のうちに最後の別れをしておこう」 「上官…」 「黙祷」 -同時刻・総理大臣官邸- 「岐阜で起こった感染が愛知や大阪で猛威を振るうか…」 「総理、会談のお時間です」 「大統領はどこで待っているんだ?」 「既に隣の部屋でくつろいでおられます」 「そうか…」
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