第二章・感染拡大

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警官が到着すると、駅の床には人が数人倒れていた。 「しまった…遅かったか…」 「あいつが犯人ですか?」 「多分そうだろう。 気をつけろ、奴は感染者だ。噛まれたりしたら…終わりだぞ」 若い警官は、感染者に銃を向ける。そして無駄だと知りながら制止するように言う。 「無駄だ…感染者は理性とかそういうものが無いらしいからな」 制止の声で感染者が警官たちの方へ向き直る。 そして若い警官が発砲した。弾は感染者の腹部に命中した。 感染者は少しよろめいただけで、2人の方へ近づいてくる。 「ちっ…奴らは不死身か?」 「本部からの通達をちゃんと見たか? 感染者は頭部を損傷させなければ死なないぞ」 「あっ…そういえばまだ見てませんでした…」 若い警官は再び銃を構え、発砲する。感染者と警官たちの距離が3メートルというところでようやく頭に命中した。 感染者は膝を着き、ゆっくりと倒れた。 「元凶は倒れたが…見ろ、奴に噛まれた人間たちが起き上がってきたぞ」 「応援を頼みましょう! このままじゃ…」 「俺は応援を頼んでくる。1人で大丈夫か?」 「弾が無いです…さっきの感染者に4発撃ったから残り2発なんです…」 「わかった…これを貸す。少し粘っててくれ!」 年配の警官は走って駅を出て、車にある無線で応援を要請した。 「了解……ザザ…すぐに到着する…ザザ…耐えてくれ」 警官は再び駅の中へ走った。1人で残した警官は、負傷していた。
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