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天界人と地獄人は、互いの文化を学び、進化していった。
そんな二つの種族の間にも、ある掟が存在した……
それは、種族間での恋仲であった。
理由は、至極簡単なものであった。
互いに、強力な能力を持つ両種族の間にできた子供の存在をおそれた為だ。
その子供が何時、両世界を滅ぼすとも解らない存在──
何時、最強の名を手にするか解らない存在──
そんな存在を、恐れるならその過程へと至らない為の処置を考えればいいと、両種族の長は、掟を取りきめた。
それが、両種族間での恋仲の禁止である。
しかし、天界人のアヌスと地獄人のイヴは、その禁を破り、イヴは子供を身籠もっていた。
両種族の長は、アヌスとイヴにある異能と、生まれてくる子供に宿る能力を封じ、別の世界へと送った。
これが人間の始まりで、人間界の始まりである──
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