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「入りなさい」
「はい、失礼します……」
開いていく扉から覗いたのは金色に光る髪を持った女性。
入ってきたのは、自称“頼れる教師”ネストル=ミュラーだった。
三人の視線が注目する。
「ミュラー君、どうかしたかの?」
「はい、……ハーティスを連れてくるのが遅れましたことを謝罪します」
そう、ミュラーはキーツの「気になるならきちんと謝罪しておけ」、という言葉に従いやってきたのだ。
「ほっほ、君は少しばかり真面目すぎるの。
多少の遅刻ぐらいどうってことないわい」
は? と思った。
あの学園長でも、教師が転移の失敗を生徒にしたとあらばお怒りを頂戴するのは覚悟の上で、
ここまで震える足を引きずって来たというのに。
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