第二章

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  「おい! そこの阿呆ども」 「誰が世界一の馬鹿だ! 世界が俺についてきてないだけだッ!!」 「誰が引退間近のボケジジィか! 生憎生涯現役でいくからのぅ!!」 「そこまで言ってねぇし……」 余計に火が付いてしまった。 藪蛇とはこのことか! 「みんなうるさい……! 本が読めないの……!」 ティアの一言に周囲は静まり返る。 身動き一つ許されないような、冷汗がだらりと額から流れる。 「「「…………」」」 「あー、その、騒がしくしてしまってすまんかったの。 皆席についてくれんか。 ……と言っても、座ってないのはわしらだけか、シン」 「あ、あぁ」 いそいそと二人は座り、歯切れ悪く話し始める。 「あー、うむ。皆に集まってもらったのは特待生の件についてじゃ。 えー、ここにおる、 シン=アハトナ、 イェル=ハーティス、 ティアナ=フィリック 以上の三名には特待生として我が学園にきてもらいたい」  
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