過去のある日

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  「なぁに? かくめーは終わったの?」 見た目よりも少し舌足らずな口調で、両親に問いかける。 その光景にも仲間たちは言葉を詰まらせたのだった。 「イェル、これから父さんは戦いに行く。もしかしたらもう、会えないかもしれない。分かるか?」 セントはしゃがみ、目線を同じにしてゆっくりと言った。 「わかんないよ……」 何かを感じ取ったのか、小さな声で返す。 「まぁ、今は分からなくても良い。……強く生きろ。ルセリア、イェルを頼むぞ?」 言い切った後、イェルの頭をぐしゃぐしゃと撫で、立ち上がった。 「任せて……。アナタは思いっきり暴れてきて」 イェルを後ろから抱き寄せながら言う。
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