第三章

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  「ふぅ、二週間ぶりくらいか」 イェルが転移をして現れたのは、 人間が手を入れることなく育まれてきた豊かな自然の真っただ中。 空からは優しく温かな光が降り注ぎ、大地には緑が生い茂り色鮮やかな花々が誇らしげに咲いている。 野生の動物たちは茂みから顔を覗かせ辺りを駆け回り、 鳥たちはその透き通る声で歌い、 なんとも平和な雰囲気を作りだしていた。 久しぶりの空間に居心地の良さを感じつつ、イェルは我が家へと足を向ける。 そしてたどり着いたのは森の奥まった、開けた場所。  
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