第三章

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  * * *  「じゃあまたすぐに学園に戻っちゃうのね?」 久しぶりの家族での夕食の席。 ミストはイェルの話を聞いてそう答えた。 「あぁ、色々用意する必要もあるし」 「マスター、私はどうすれば良いですか?」 「レストは、今まで通りで。 ただ、俺の使い魔として学園で戦ってもらうこともあるかもしれん」 「私が行って大丈夫ですか?」 「まぁ、そのことについては後で説明するよ」 コクリと頷くレスト。 対してミストはどこか寂しそうである。 「ミスト姉、どうした?」 「んー? 寂しくなっちゃうなーと思って」 微笑み、軽い調子で言う。 賑やかな雰囲気からしんみりと…… 「……弄る子がいなくなっちゃう」 台無しだ、このヤロウ 「「……」」 「あれ、二人ともどうしたの?」 コイツはそういう奴だった、と今更ながら思うイェルとレストであった。  
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