第三章

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  * * * ミストという人物がどういうものだったか再確認が出来た、 貴重な夕食が終わった後、 イェルは自分の部屋に戻ってきた。 学園の寮に荷物を移すため、 もともと少ない持ち物をまとめることにしたのだ。 「こんなもんか……」 服や、魔道書、魔道具、使い込まれた武器など。 そして、その両手には光を遮り闇に溶け込む真黒なローブがあった。 全身をすっぽりと覆い隠し、 フードによって顔も隠すことが出来る。 それを見つめるイェルの眼は遠く、 ――コンコンとノックが響く。 そこで光を戻したイェルは、ローブを置きドアを開いた。  
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