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押し黙ってしまったイェルに対して、
またそのローブを見つめながら言った。
「……では質問を変えましょう。
マスターは未だ、その志を……?」
言われて頭の中に通り過ぎていくのは、
その身を、
空気を、
芯から蹂躙していく
赤、
紅、
アカ。
涙し、
嗚咽し、
許しを乞うモノを
笑いながら、
ソノ手ヲ―――
「マ……ー! マ…ター! マスター!!」
「あ……、あぁ……」
レストの声に我に返る。
イェルを見つめる瞳は真剣そのものであった。
「俺は、コレを、捨てる気は無い。
それに、俺の願いも、変わらない」
「そう、ですか」
ふぅっと息を吐き、
レストは短くそう言った。
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