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「……オンルッカー」
「on-looker[傍観者]ねぇ。
どうせ傍観者でいるつもりもないんでしょうけど」
「さすがミスト姉、分かってらっしゃる」
ミストが呟いた言葉に、軽い調子でイェルが答える。
「ふふ、じゃあ傍観者さん? お客様を呼んできて頂戴」
黒、オンルッカーは無言のまま頷き、外に出て行った。
「あんまり無理すんなよ……?」
「何、もう真面目な顔しちゃって。……大丈夫よ、姉さんを信じなさい!」
そう言ってミストは微笑んだ。
それは窓からの明かりにまたたき、儚げで綺麗だった。
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