第三章

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  「はい、是非にと。 私達とこの国を変えるために共に闘ってはいただけませんか?」 「ちなみに、この国を変えるってのはどうやってやるつもりなんだ?」 黙ってミストの隣に座っていたイェルだったが、不意に口を挟んだ。 ミルはイェルの方を向いて、見定めるようにして言った。 「……失礼ですが彼は?」 「私の弟みたいなものかしら。 今度ルーテシアに通うことになってね、特待生に選ばれたのよ」 ミストの声が少し明るくなった気がした。 王立のルーテシアで特待生ともなれば、自慢したくもなるだろう。  
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