第三章

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  「はっ! そうかい。なら次に見(まみ)える時は敵じゃないことを祈るぜ。 あんたは自分を持ってるイイ女だからな、殺すのは惜しい」 「ふふ、一応褒め言葉として受け取っておくわ。 もっとも、そう簡単に殺られるつもりもないけれど、ね」 ミストの言葉を聞いて、カシスはクツクツとくぐもった笑いをこぼす。 「いらねぇ心配だったな。 それじゃ後ろのアンタはどうだ? アンタの実力も中々興味深いんだが」 「群れる気はない」 カシスは依然として微動だにせず立つ黒に眼を向け言ったが、 それを一言で一蹴した。 「んだよ、二連敗だぜ。 おい、ミル行くぞ! 北だ北」 そう言い残し、ミルを置いて先に転移をしてしまった。  
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