第一章

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  ―魔法学園ルーテシア入学試験― そう銘打たれた今日。 この時期には、 各地からこの王立のエリート学園であるルーテシアに入学すべく、 大勢の少年少女が詰め掛けることになる。 まだ試験開始には幾分余裕がある今、 広大な敷地を前にぽけーっと突っ立っている少年がいた。 その少年は、漆黒の髪に深い蒼眼を持っていた。 「広い、な。ここが学園か……」 彼ももちろんこの学園に入学すべく、今日試験を受けにきていた。 立派な門をくぐり、案内に従いドーム型の建物へと向かう。 中に足を入れると中央に広い場所を残し、そこを囲うように観客席が用意されている。 いわゆる闘技場で、ここで試験を行うらしい。 この学園、ルーテシアの入学試験は実技と筆記の2つで日を分けて行われる。 そして初日の今日は実技。 闘技場に案内されたということは、どうやら模擬戦でもしなければならないようだ。  
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