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クチュクチュ……
屋上の壁に手をついて後ろ向きになった俺の中に、先輩が入ってきくる……
「あっ……シュウっ、誰か来ちゃう、よォっ」
「誰もこねぇよ。」
シュウは耳元でささやいた。
シュウは一つ上だがなぜか名前は呼び捨てだ。
シュウがそうして欲しいと望んだからだ。
「てめぇずいぶん感じてやがんな??処女みてぇ」
「処女、じゃねぇ……っ」
シュウはニヤニヤ笑いながら俺を見ていた。
羞恥で頬が赤くそまる。
シュウは金髪で青のカラコンをしていた。かなり美形だから髪の色も目の色も持って生まれたかのようだ。
「顔が赤いぜ。熱でもあんのか?」
「ねぇよ……っ」
シュウはそのキレイすぎる顔を近づけて俺の顔をのぞきこんだ。
「なら、いいんだけど。」
シュウは、強い。
実際シュウに喧嘩を挑んで勝ったやつを見たことがない……
俺もこいつみてぇに強かったらな……。
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