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言ってるそばから 前方から先輩軍団。 「おはよぉリク。 今日も可愛いね。 ねぇリクの後ろにいる 糞生意気な転校生、 こっちにちょーだい?」 糞生意気な転校生。 ……当たり前だが 葉山のことだ。 葉山は俺の後ろに隠れ、 ガタガタ震えてるのを悟られないよう、 胸を張っていた。 「いいけど どうするんすか? ……こんな奴。」 「ん? 彼は自分の立場がわかっていないようだからね、 俺色に調教してやろうと思って……」 何言ってんだか。 ただこいつとヤりてぇだけだろ……。 「誰がお前なんかに調教されるか!」 ……はぁ、 こんな怯えながら吠えられたらよ……。 また助けちまうじゃん。 「先輩先輩。」 「ん?なんだリッくん。」 「さっきねぇ、 あっちにエロ本落ちてたよ。 早くしないと取られちゃうよ。」 「ほ、本当かぁー!」 上級生はアホ丸出しで 指差した方向に去ってった。 ……ここの連中、 力は強いけど 頭は悪いから助かる……。 俺がホッとため息をついて振り返れば そこには目に涙を溜めて凄んでる葉山がいた。 「だから誰も助けてなんて言ってないだろ!!」 こいつ本当可愛くねぇ!!
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