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「お前さぁ…マジでそんなんじゃいつか殺されるよ?」
「……」
相当怖かったのか未だに震えている葉山。
本当仕方ねぇやつだな。
俺は口の中の飴をガリガリかみ砕き言った。
「俺が友達になってやろーか?」
「え…?」
驚いたような顔で俺を見る葉山。
ウケる。こいつ友達とかいなかったワケ?
ちょっと嬉しそうじゃん。
「そうだなぁ。お前割りと可愛い顔してるし。俺と組んで先輩たぶらかさない?ぜってー最強コンビになれ…」
バキッ。
葉山の拳が俺に命中した。
「痛て……!テメェ商売道具の俺の顔に何してくれてんだよ……!」
葉山の襟首をわしづかみする。
信じられねぇコイツ、俺の顔を傷つけやがった…。
「本当に下品なやつだなきみは……!僕は……僕はそんなことをするためにここに入ったんじゃないんだよ……」
……はぁ?
「こんな学校はいんのになんか理由いんのかよ?」
俺の場合、頭悪くてここ以外入れなかったんだけど。
「……」
黙ってしまった葉山。
何だよ。気になんなぁ。
なんか葉山の場合、そんな頭悪そうじゃねぇし。
別にここ入る必要なかったんじゃねー?
「気になっから教えろよ」
「ある男に会うため」
……え?
「何…?」
「うるさい!お前に教えたくない!!」
バタバタ……。
そう言って葉山は走り出した。
……ある男?
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