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及川に連れられ、人気の無い廊下に着いた。
「……どこまで行くんだよ」
ぼくの問いかけに、及川はピタリと立ち止まった。
「ここまでくりゃいーか」
思わず及川を睨み付けた。
……何を企んでいる？
「まあまあ、肩の力抜けよー」
フワッ。
及川はぼくの肩に腕を組んできた。
「っ、離せよ！」
ぼくはそれを振り払った。
「んだよ、俺はお前を助けてやったんだぜ？
なのにそんな態度すんのかよ」
にやにや、汚らわしい笑みで笑う及川。
さっき上級生といたときとは別人だ……。
「なんだよ！要件あるならさっさと言えよ」
「まあまあ、そう怒んなよ。ちょっとさ、ねえ？」
及川はもったいぶるように自分の髪を触りながら遊び始めた。そして……
「助けてやったんだからよ。なんかお礼とか無いのかよ？」
……何言ってるんだ？
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