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イラついた俺は葉山の胸ぐらを掴んで壁におしあてた。 「あのな。てめぇはバカか?あんな口聞いてたらいつか上級生に殺されるぞ?」 「……ずいぶん先輩の前とじゃ態度が違うんだね、及川リク君。君のことは知ってるよ?僕は転校してまだ2週間だけど君はとても有名だもん。プライド捨てて先輩に媚び売ってるカスだってね。」 「……!!」 バキッ! 俺は葉山の頬を殴っていた。 「口には気を付けろよ? 俺が先輩に頼めばてめえなんてひとたまりもねぇぜ」 「はは。自分じゃなにもできないくせによく言うよ。」 頭に血がのぼって今にもどうにかなりそうだったがなんとか頭を冷やした。 葉山を掴んでいた手を緩めてため息をつく。 「お前なあ……俺らみたいな弱いやつらは強いやつに媚び売って生きてくしかないんだぜ?」 葉山は意思のこもった瞳で俺を睨み付けた。 「僕は絶対嫌だ。 お前のようにはならない。」 だんだん哀れに思えてくる。 「ああそうかよ。一週間も持たねえだろうよ」 「うるさい。生き残ってみせる!」 喚く葉山を無視して俺は学校を出た。
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