欠片。

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────────────── 壁と罪人。〔前〕 ────────────── 大きな壁だ。 血管を思わせるコードが白い壁を、私にまで覆い被さんばかりにはびこり、圧倒した 捻れながら聳え立つ塔の上、下に見える街並みはミニチュアにしか見えない 目の前の白い壁隔てて、ヴィジョン越しに君と対話する リアルタイム、嘘のない今、全て事実 けれど、それをこんなにも冷たく、現実を感じないのはヴィジョンに映る君だからだろうか‥‥‥ 君は、冷たい表情を固めたまま私を否定し続けた 『1年前』の浅墓だった私が、今を生んだのが痛いぐらいに分かる‥‥ 君との亀裂と白い壁、ヴィジョン 私は、きっとソレを払拭しきれないだろう‥‥ 冷たい事実と、消える事を許されない罪。 『やめて!! エリルは、もう昔のエリルじゃないの! 貴方の友をこれ以上 苦しめるような真似を‥‥‥』 下のミニチュアから、叫びに似た声が聞こえる 唯一に、今の私を認めてくれた 私と居るには勿体無い、心の澄んだ綺麗な人 彼を必死に説得してくれている彼女の姿に、もうこれ以上を望めない やはり 罪人の私には貴女は不似合いだったのだと、そう 再認識させられた 私に向けられてはいけない、十分過ぎる『 光 』だったんだ‥‥ ──────────────
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