思慕。

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────────────── shower ────────────── 遠くで雨の音が聞こえる。 通り雨。は旅をして 何かを 探すように…… 僕は憂鬱の部屋で、 真っ白な掴みようのない感情の中 考える。 ひたすら考える…… 現しようの無いキモチを。 探る手は沈む感情をすくうように 僕の恐れを探す…… たったアブクの一つ一つが 7色に輝いては、僕に伝えて 弾ける 瞼の裏に映された雨の街 雨が…… 『雨が……。』 恐いのだろうか…… 僕の頭上に降り注ぐ事が…… それとも 雨が去っていって しまう事だろうか…… 伸ばす両手を深くまで…… 回る憂鬱と 停止する思考 囁きがする 遠くから『近く。』から…… 僕の耳に入る『音』 知っている単語をつらつら並べた 分からない言葉で。 もう少しで『答。』が分かる…… 微かに触れた温かみが、僕の希望 僅かに微笑んで そうして 深く目を閉じた。 ──────────────
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