激闘

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始めこそ苛烈な打ち込みで攻勢に出ていたレオン君だが、次第にカークのの剣を受けきれなくなる。 切り傷がレオンの体に刻まれていく、だがレオンは、普通の人間ではない身体能力をしていた。カークの動きに多少ついていっているのだ。 なぜだろう?私と一緒にいたから? そんなことを思っていたその時、カークの剣が限界を超え、一瞬光を放って消えうせる。 しかし同時にレオン君の<道路標識>も折れ飛ぶ。 剣が消滅したときの閃光に私は思わず眼を手で覆う。すぐに手をどけると、2人は橋を支える柱の上に立っていた。 なにが起きたの? 2人は柱の上で静止したままピクリとも動かない。 ……いや、レオン君が フラリとゆれ、川の中に落ちて行った そのすぐ後、落ちた証と言わんばかりに、川から水柱があがる。 「ふん、口ほどにもないな」 カークが柱の上から降りてくる。 「あ?どうした、そんなにショックだったのか?」 カークが下らないことを聞いてくる 「あ、あなたはっっ!」 「!」 私の意志を正確に読み取ったカークは、私が光を両手に集めるより断然早く、その手に赤い大剣を生み出し、振りかぶっていた。 ''やっぱり彼の方が早いか…ごめんね、 私があきらめ瞳を閉じたとき、世界が静止する。
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