破壊~Dertroy~

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春だ。 またこの季節が来てしまった。 桜が散る季節。 ちょうどこのころだったよな。 俺が拾われたのも…。 「おはよう、真」 「あ、おはよ。」 『ホンワリ』した、そして聞き覚えのある、よく通った声が聞こえた。そして、見覚えのある、高校生にしては少し小さめな美少女が立っていた。 星野 光 孤児院からの幼なじみ、まぁ家族みたいなものだ。高校に入っても同じクラスになっちまった。 「さくら、綺麗だね~」 「お前の方が綺麗だよ」 「もぅ、ふざけないで~」 あらら…怒らせてしまったようだ。顔が真っ赤にしてポカポカ俺を叩く。 真が冗談で言ったのは分かってるよ。でも、どうしても、ドキドキしてちゃう…。 だって、私は、真の事が…… 「ひかり、遅れるぞ」 うん、と言って光は俺の後ろをついて来る。 小さい時から何にも変わってねぇな。 俺が遊びに行くといえば後ろをついて来た。 俺が寝るといえば一緒に寝た。 いつもついて来るんだよなぁ。 ま、嫌じゃないけどさ。
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