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錦戸が言うと、増田が疑問を投げかけた。
「でも…。たまたまにしては偶然過ぎない?誰かが俺達の心を読んでるような設定じゃない?」
「まっすー!ちょっ、待って!俺達の心を読んでるようなって…。まさか…おまえはちゃうよな?」
「……えっ?……」
「なんや、その間は…。」
「正直…ちょっとだけだよ。ほんのちょっと。だからバーチャルから戻ってもちゃんと現実に戻れたんだよ。」
「あ~あ…。よかったわ。もう…実は俺も…って言われたらどうしようって思った(笑)」
増田と錦戸の会話を聞いていた加藤は、
「えっ?2人はここに入る前の状態に完全に戻ったの?」
と尋ねた。
「俺は完全に戻ったで。」
「俺もそうだよ。戻った。」
と、錦戸も増田も口を揃えて言った。
「そうなんだ…。」
と、少し項垂れる加藤。錦戸が、
「シゲ。大丈夫やで。向こうの2人もおまえと一緒やもん。」
と言った。
「なんでだろう…。6人いて、2人が全くなんともなくて、4人はこんなになっちゃうっていうのは。」
「知らん、そんなん。」
それを聞いていた山下が、
「俺だって全くわかんないんだから。」
と言った。
「とりあえず、ここを出よう。外に出たら、ちょっと変わるかもしれないし…。」
という山下の声に一同納得。
山下は勢いをつけてバーチャルマシーンから降りた。
「Pのいうとおりかもわからんな。ええこと言うやんか、たまには。」
「たまにだけ余計だよ、亮ちゃん(笑)。」
「(笑)」
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