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「テメーこら早瀬ぇ…ナースコールはあんだけ無駄打ちすんなつっただろコラァアアアア!」
「陸汰怖ェエエ!つーかもう医療従事者の言葉じゃないよ!でもウェルカームっ」
704室のドアを粉砕せんばかりにぶち開けて、丁度ソファの上でテレビを見ていた早瀬に歩み寄る。
因みに金を余計に払えば払う程、体外の病院の病室はグレードアップします。
早瀬の部屋はうちの病棟で一番高級なので、内装がホテル並。
いや、そんじょそこらのホテルよか上等だ。
「ほらよ食事」
「そんな投げやりな白衣の天使見たことねーよ!」
俺がこの部屋に来た訳はコレだ。
早瀬のコールにいちいち答えていたら、住み着く方が充分に楽になるので無視だ、無視。
俺には他の受け持ちも沢山居る、1人だけに構っていられる程看護師は暇じゃなかった。
あくまでも早瀬は患者なので、食べやすいように前のテーブルに食事をセッティングする。
偉い、俺。
起きる事が困難な患者さんだったらベッドを上げたり、1人で食べられない患者さんだったら、それなりの援助を行う。
看護師さんは大変だ。
「陸汰さん、腕が痛いんで食べさせて」
「お前が怪我したのは足だろーが!」
何でこんなに手がかかるんだ!?
あれか!?
脳も検査するか!?
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