失われた力

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「まずは自己紹介からかな?私は佐伯 玲子。ここの所長を務めているの。ちなみにそこにいる佐伯 彩音の姉よ」 「……………それで、ここは何なんですか?」 そう瑞樹が尋ねると玲子は難しい顔をする。そして薫と彩音にアイコンタクトを送った彼女は涼達を見据えながら重たい口を開いた。 「本当は国家機密なんだけど……あなた達はもう体験しちゃったものね。いい?これから話す事は他言無用、もし誰かに話したらあなた達の事を捕まえなくてはならないから」 二人はその言葉に息を飲み一瞬たじろいだが、気持ちは変わらない。二人は身を乗り出して玲子の言葉を待った。その決意が伝わったのか玲子は優しく微笑み、そしてはっきりとした口調で説明を始めた。
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