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「誰にも必要になんてされたことなかった。だけど、今の俺を先生方は必要としてくれている。俺の存在を認めてくれているんです。だからどんな些細なことでもいい。俺は、その思いに答えたい」
涼の思いを全て聞き終わった彩音は静かに立ち上がると二人に向かって手を差し伸べる。
差し出された手に対して二人は一瞬驚きつつ、ぎこちない握手を交わした。
「これからよろしくな。二人とも」
「はい!」
「はい!」
彩音の優しい言葉に対して、威勢のいい二人の返事が重なった。
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