夏のある日

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「は~」 空は缶ジュースを両手で持ってベンチに腰掛け、重いため息を吐いた。 「何なんだ?今日は。」 そう呟きながら缶ジュースの蓋を開けて一口飲んだ。 今日はホントにいろいろあったのだ。 まず、昼過ぎまで学校の夏期講習を受け、その帰りにクラスメートに突然「カラオケに行こう」と誘われ近くのカラオケ店まで行った。 が、カラオケ店の隣に併設しているコンビニに強盗が入ったらしく、警察や野次馬で辺りは埋め尽くされていた。 よって、カラオケはお開きになった。 その帰りに、今日が楽しみにしていた小説の発売日だったことを思い出し、買いに行ったが、書店を三軒回っても買えなかったのだ。(一軒目は臨時休業、二軒目は定休日、三軒目は開いていたが売り切れていた。) 今はその帰りで、あまりに疲れたので、公園の自販機でジュースを買い、ベンチで一休みしている所なのだ。
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