想い続ければ…

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「祐介の事好きやったけど、うちは中途半端… そんな中途半端なうちに祐介は命をかけてまで会いに来てくれた… 嬉しかった反面、情けない気持ちもあった」 「僕は死期が迫っていた。心を閉ざしていた僕に光をくれた知香に、お礼が言いたくて、ひとめあなたに会いたくて… それだけだよ」 「…ありがとう。優しいんやね… うちは祐介に会えた事で変わらなきゃいけないと、情けない自分に別れを告げないと… そう思い、旦那と子供達と向き合う事にした。 子供達の未来を優先して、何が一番子供達にとって良いのか話し合い… 逃げる旦那とも何度も連絡を取り続けた。 辛かったわ… 旦那から相手にされへんし、このまま何も変わらず終わるんじゃないかと… そう思うと泣きたくなった… けれど泣かんかった。 祐介の笑顔が心の中にいて… こんなんで泣いてたら、祐介に怒らる、祐介に笑われる。 祐介はうちよりも辛い闘いをしてるのに… そう思ったら泣けなかった…」 「知香…僕はそんなにすごくないから…」

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