――壱――

5/11
前へ
/39ページ
次へ
「どうだい、兄さん? 気になる女の一人や二人いるだろう?」 と知ったような口をきく。 一瞬辺りを見渡したオヤジは、口元に手を当て声のトーンを落としていった。 「実は此には秘密があってな。 知りたいかい?」 僕が頷くのを待ってオヤジは続けた。 「此には術が懸けられていてな、落とせない女は一人だっていないらしいですよ。」 .
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加