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山本がノロノロと低速で走る後ろを大和が田中を乗せてついていく
だいたい三人とも授業があるときはこんなかんじで学校に行く
自転車は大和と田中の共用物である
大和がハァハァと息を切らしながら自転車をこぐ
大和は何も考えず、サラリと口をついて出た
「田中、お前、太ったんじゃね?」
「あん?」
「い-----てててて!」
大和をつかんでいる田中の手に力がこもる
ギューッというレベルではない
ギリギリと爪が皮膚に突き刺さるようなレベルである
「誰が太ったって?拙者はただいまダイエット真っ最中なのだが?」
さっきの田中とはうって変わって殺意むき出しの声色がする
「うわっ!タカナ!いたい!ゴメン!ゴメンなさいっ!いたい!許して!!」
大和は涙声で田中に謝る
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