浅井 亮

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だけど 心優ちゃんは眉をしかめて 『もう泣きすぎちゃって 涙でないんですよね!(笑) だけど亮先輩ありがとう すっごく楽になった!』 そう言って心優ちゃんはニカっと 歯を見せて笑った すごいな心優ちゃん。 強い子やな‥。 『じゃあ‥ 亮先輩の話聞かせてください』 俺は一度躊躇ったけど だけどゆっくりと口を開いた 「俺には‥ 妹がおって‥ その子は、心優ちゃんと同じ 見知らぬ男に襲われて、 心に大きな傷を背負った だけど俺は麗花がそんなん 背負っとること知らんくて‥ 麗花は誰にも話せないまま 死んだ‥ 自殺やったんや 遺書まで残して‥ 何もでけへんかった俺は ずっとずっと後悔してて‥」 だめだ 声が震えて‥ 俺は顔を手で覆った その瞬間、甘い匂いと 何かが俺に被さるような感覚がした .
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