入学式

12/16
前へ
/369ページ
次へ
  恐る恐る目を開けばそこには見たことのないやや金髪まじりの少年。 身長は180くらいありそうで…、うまく制服を着こなしている。 いかにも不良っぽそうだ…。 彼は私を黙って見ている。 一瞬、目を丸くしたようだった。 私ははっと我に返り横を見ると、私に襲いかかった男が床に突っ伏していた。 そして金髪の少年は彼に馬乗りし、顔を殴り続けた。 『てめえ女にんなことして恥ずかしくねえのか!』 そう言いながら。 みるみるうちに男の口内は真っ赤に染まっていった。 男は“ごめんなさい、やめてください”と、途切れ途切れに懇願している。 怖い……。 思わず私は金髪少年にしがみついていた。 .
/369ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6860人が本棚に入れています
本棚に追加