親の思い

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《ごめんね心優。 その学園が嫌ならいつやめても構わないわ。……今入学辞退をすることも。》 入学辞退…。 気のせいか、お母さんの声は震えていた。 「…ううん。私辞退なんかしないよ 。制服も買っちゃったし、だから、頑張ってみる。 それに、男嫌いも克服できるように 頑張らなきゃね」 《…ありがとう心優》 「私こそありがとうだよ。 じゃあねお母さん、夏休み帰るからね。 …ばいばい」 そう言って私は電話を切った。 本当はやっていく自信なんてないよ。 だけど、そう言わないときっとお母さんが悲しむから。 私は涙をふいて、橘先輩のもとへ戻った。 .
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