天敵

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  そのとき、お腹の虫が我慢できなくなったのか、ぐーくるきゅーなんて音を鳴らして。 古屋秀に笑われて、食堂へと案内してもらった。 食堂はざわついていて、すれ違う人々は私をじっとみたり、にやついたり、ゆびをさしたりする。 普通はさ、いくら元男子校だからって、女子寮ぐらいつくるよね。 せめて部屋ぐらい確保しなさいよ。 一応部屋には鍵ついてるし、窓には鉄格子ついてるから気は遣ってくれてるみたいだけど。 本当むちゃくちゃすぎるよ、この学校。 自分の今の状況に少しショックをうけた私は、古屋秀に案内された席へ座って、黙って俯いていた。 .
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