天敵

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  『とってくるから、座ってろ』 「う、うん。ありがとう」 古屋秀はそのまま夕食を取りに行ってしまって、ひとりになった。 そのとき、 『みーゆちゃんっ♪』 後ろから"あの"可愛い声が聞こえた。 振り向いたときには遅かった。 朝と同じパターン。 「っやだ!誰だか知んないけど離して…っ…!」 むりやり腕をはなして、たちあがって後ずさる。 見知らぬひとに抱き付く癖の悪いやつはどんな顔をしているのかと、その子を見た瞬間驚いた。 「女…の子?」 そこにはかわいい女の子がいて。 女の子は首をかしげてキョトンとしている。 仲間だ…! 仲間がい… 『女じゃないよ。僕上原結城!ここの2年!これからよろしくねえっ』 え!?男の子…? ありえないありえない! …こんな可愛いのに? 髪の毛は短髪で… 俗にいうベリーショート。 目は男の子にしてはやけに大きめ… 声もあんまり声変わりしていないのかすこし高いまま。 ありえない…。 .
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