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私が渡したのは冷えピタ。
いや、正確に言うと床において滑らせた。
そんなわたしをみて上原先輩はぽかんとしている。
私と上原先輩の距離は遠い。
だって近寄りたくないんだもん
「大丈夫…、ですか?」
心配になった私がそう言ったとき、上原先輩の鼻から赤い鼻水が垂れた。
「『……へ?』」
赤い鼻水。
それは鼻血のこと。
『……わゎ…ッ』
先輩は慌てて、手で鼻を押さえようとした。
「触っちゃダメ!」
そしてそれを止めたのは私。
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