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学食の前を抜けて、図書館の前を通り抜けて文ゼミ棟に急いで入る。 時計の針は14:38。まずい、後2分で開始だ。 私は胸に抱き抱えたレジュメと教科書を持ち直すと小走りで教室へと向かった。 「あれ?教授は?」 静寂を想像しながら入った教室は予想外にざわついていた。 教授の姿も見当たらない。 私はそう尋ねながら駆の隣りに腰をおろした。 「教授は会議が長引いているから遅れるらしいよ。」 駆がペンを回しながら教えてくれる。
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