プロローグ

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何度浮気されても、私は亮を信じてた。 愛してるって言ってくれる……亮は誰に対しても。 触れてくる手は優しい……その手で他の子を抱いてるとしても。 亮は浮気する。本当にどうしようもない彼氏。きっと学年で1番……うぅん、校内で1番人気のあるバスケ部エース。そんな男が私みたいな普通の女に告白したのは2年前…… あの時の亮は、今より純粋な男の子だった。バスケが好きな、普通の男子――……そんな亮に私は恋をした――…… 「……2年前、か……」 「も~……2年前と今は状況が違うでしょ? 史絵、まだアイツが好きだって言える?」 「……うーん……でも、亮もいいところあるし……」 「たとえば?」 「……んー……」 女の子に優しい……? 私より可愛い子と浮気しても、本気にならずに別れないでいてくれる……とこ? 一応、まだ……私は亮の“特別”なのかな…… 亮を信じてた。 亮が浮気を繰り返しても、いつか必ず私だけを見てくれるって信じてたのに…… 付き合って2年目の記念日……ずっと前から2人で映画を観に行く約束してたのに、亮は約束を破った。
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