傷心デート

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離れた位置から右手を差し出されてきた久家川は……俺にて、てて手を握れと言うのか!? なん……デ、デートとか……アレか? また俺をからかって楽しんでいるのか? これが俺に対する嫌がらせか? ……普段なら「ふざけんな」と叱ってやるところなのに……ッ……やけにしおらしい久家川には、どうにもそれが出来ない……ッ…… 「……~~~ッ……」 「……っ……」 ピクッ 「!!」 「!!」 だから、なんなんだ、その可愛い反応はっっっ!! 指先が触れると顔を真っ赤にさせた久家川が、ゆっくりと指を絡めてくる……ッ……指なんて細い血管しかないのに、どちらとも言えない血脈がドクドクドクドク伝わって…… 繋ぎ合う頃には、手の中は汗でびっしょり濡れていた…… ……~~~ッ……俺って奴は……ッ……情けない…… 「……どっ……どうするんだ、これから……ッ……」 「……あ……えと……じゃあ、映画……? ……なんて、どうですか?」 「か……構わん!! 行くぞ!!」 「あ、先輩……!!」 女と映画 女と映画 女と2人きりで映画…… 間違いない。これはデートだ……
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