最終章 風の行方

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「サキ、誤解するなよ。俺はもうアヤのことは引きずっていない。それから、いい加減な考えで産んで欲しいと言ってるんじゃない。俺とサキが体を重ねたあの瞬間に、愛が新たな命に宿ったんだ。そう考えて欲しい。 要するに誰よりも俺が大切なのはサキなんだ。だからサキの子供は俺にとっても子供なんだ。 理解出来ないかもしれない。今は自分にとってもかけがえのない命を守り育てたいって考えている。 実際いろんな困難があるだろう。結婚、出産、年齢差、将来、どれを考えても簡単な問題などない。でも決めたんだ、俺の残りの人生、サキとそして生まれてくる子供と三人で生きようって」
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