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そう思いつつも不安は拭いきれず、最後の勇気を集めてユウさんに訊いた。
「ユウさん、後悔しない? 私を許せない時が来るかもしれない。生まれてくる子供も。それでも産んでいいの。本当にいいの?」
ユウさんが私の肩を引き寄せ強く抱き締めた。そして……
「いいんだ。そうして欲しい。産んで欲しい。サキの不安はよく解る。俺だって不安はある。でもそれ以上に愛してる。
形じゃない、心だ。サキと俺との未来の為にこの子は生まれてくる、そんな気がする。いいじゃないか、何があっても。
しっかり二人で生きていこうよ。多分全てが運命なんだって気がする。風の吹くままに歩いてみたい。心のままに愛して愛されて、それで十分、そう思わないか」
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