序章

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 大空には戦闘機のエンジン音、銃声、爆発音が響いていた。 《尾翼損傷!操縦不能、墜落する!!》《――主翼が…折れた…》 《くそっ!こちらファーニナル岬航空隊、敵国籍不明機と尚も戦闘中!大分殺られたぞ、援軍はまだか!?》 《こちら官制、今向かわせている、持ちこたえろ》 《大事な部下が殺られてんだ!早く頼む、相手はエースなんだぞ!》  エルゲートは今、国籍不明機による攻撃を受けていたが、既に敵の国籍はわかっているのも同然だった。7機の編隊で機体のカラーは真紅、世に名高いローレンヴァニアのエース「セブランヘッジ」だったからだ。  そのセブランヘッジにファーニナル岬航空隊は20機中8機も殺られた。たった5分足らずで。 《援軍が来たみたいだ、何処の隊だ?》  東の空に援軍と見える3つの機体が見えた。 《エルゲート第7艦隊空母ソリテュード所属、ブルー隊、戦闘に参加する。》 《何!?ブルー隊か!恩にきるぜ!》  ブルー隊、余り世に名高くはないがエースの肩書を持つ航空隊だ。機体の色は名の通りブルー。 《ブルー1から全機散開、全兵装使用許可、自由戦闘許可》 《ブルー2了解!》《ブルー3了解》  3機はバラバラに散開し。 《ブルー1交戦!》《ブルー2交戦っ!》《ブルー3交戦》
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