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いつもと同じように、廊下にお盆を置く。
今日の朝御飯は、酢豚だった。
相変わらず、姉の料理は美味しい。そんなことを思いながら、パソコンの電源を入れる。
しかし、画面に表示されたのはエラーの文字。
「おい…」
仕方なく、強制終了。再度電源を…エラー。
すぐに諦めた。
ゲームも漫画も飽きた。何もすることがない。
「もう、寝るかな…」
ベッドに横になる。
「ん…?」
何か硬いものが手に触れた。
手に取ってみる。
「なんだこれ…?」
手の中にあったものは、刃渡り15cmほどの古めかしいナイフだった。
「なんで、ナイフなんか?」
見覚えはなかった。それどころか、ナイフなんてものを今、初めて握った。
全体が黒くくすんでいた。柄の部分には何か文字が刻まれている。
電気を付けてない薄暗い部屋でも、ナイフだけは薄ら光っているように見えた。
「なんか、気持ち悪いなぁ…」
気味が悪いと思ったが、妙に気になり、机に置いてその日は眠った。
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