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少女はキッと僕を睨んだ。
「駄目でしょう?こんな所をうろついちゃ…」
それから彼女はふっと笑った。
その呆れたような、でも優しい笑顔は幼くも美しく──
…僕は顔が少し火照るのを感じた。
彼女は傷のある少し赤い僕の顔に、そっと触れた。
「大丈夫?悠斗くん」
「…う、ん………」
「どうして愛美………さんは」
「さんづけなんて変よ、小学生なのに」
愛美は声をあげて笑った。
「それに、私達、幼なじみでしょう?」
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