Prologue

4/17
前へ
/80ページ
次へ
少女はキッと僕を睨んだ。 「駄目でしょう?こんな所をうろついちゃ…」 それから彼女はふっと笑った。 その呆れたような、でも優しい笑顔は幼くも美しく── …僕は顔が少し火照るのを感じた。 彼女は傷のある少し赤い僕の顔に、そっと触れた。 「大丈夫?悠斗くん」 「…う、ん………」 「どうして愛美………さんは」 「さんづけなんて変よ、小学生なのに」 愛美は声をあげて笑った。 「それに、私達、幼なじみでしょう?」
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

22人が本棚に入れています
本棚に追加