純side『留守電のMessage』

2/6
前へ
/52ページ
次へ
――あの日―― 俺、卒業式は出席せずに、地元に、車で向かっていたんだ。 きっと、卒業式が終わったら、圭介は、俺の住んでた家に来るって思うんだ。だから、圭介宛の手紙を置いといた。 中身は、圭介、昌也、春菜ちゃん、美里ちゃんに宛てた1枚と、友里に、ストレートな気持ちを1枚。だから、2枚の手紙を書いたんだ。 俺ね、友里と別れた日、春菜ちゃんに、ビールかけられて、言われた言葉が引っかかったんだ。本当に、そうだって、心ん中は思ってた。俺が、たとえ、友里以外に好きな子が出来ても、同じような結末になってしまう。 親から、逃げてばっかりいないで、結果を残して、何も言われなくなろうって……思う。 友里以外に好きになるなんて考えてなくて、だから、次に友里に会った時は、凄い男になって、現れようって思うんだ。 自信を持って会えるまで、俺は頑張る。 友里に、新しい男が出来ても仕方ない。 俺が、友里を傷つけたんだから……
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1006人が本棚に入れています
本棚に追加