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下駄箱で上履きに履き替えていると前から明るく元気な声が話しをかけてきた。
『よッ♪大輔おはよう!』
こいつは中学からの幼馴染みの朝倉 雄介(あさくら ゆうすけ)。
根は良い奴だし、顔もカッコイイんだが、どうもテンションについていけない。
『げッ…!』
【朝から嫌な奴にあっちまったなぁ…。】
『げッ…とはなんだょ!』
苦笑いしながら優しく俺の脚を蹴る雄介。
『痛ッ!!ヤバイ折れたぁ!』
冗談で痛がる俺。
『んで?どうして君は、朝から背中が暗かったのかな??』
平然と話し始める雄介。
『シカトかょッ!………………朝部活に行ったら直ぐに、サッカー部辞めさせられたんだよ。』
『ぶっ!……ハッハッハ!!』
いきなり吹き出す雄介。
『あの~……僕なんか面白い事言いましたっけ??』
『大輔!お前面白すぎ!!まだ入学して2週間しか経ってないんだぜ??スゲェよ!』
爆笑する雄介。
俺は正直こいつのこーゆー所が苦手だ。
『……いい加減笑うなッ!』
爆笑してる雄介に蹴りを喰らわす。
『ぐはっ!!…………大輔ッ!……テメェ…』
上手い具合にミゾに入ったみたいで雄介はその場に倒れた。
『フゥ♪スッキリした。』
雄介を蹴ったからだろうか?少し気が晴れた。
チラッと雄介を見た。
『………………………』
反応が無い。
…………一応友達だしな!声をかけてやろう♪
『先に教室行ってるぞ??』
『…………ぷっ!………くっくっくっ!』
必死に笑いをこらえてる雄介。
『………天誅!!』
雄介の頭にカバンを振り下ろす。
『ッ~!!!………』
声にならない悲鳴をあげて、静かになる雄介。
【サヨナラ雄介♪
君は良い奴だったよ。】
心の中で手をあわせて教室に向かった。
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