~始まりの詩~

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『はぁ~……。』 長いお説教を終え職員室を出る俺。 何とか先生の誤解は解けたようだが、あの女に一言いってやらないと気がすまない。 【しかし…なんで今日はこんなついてねぇーんだよ】 心の中で舌打ちをしながら教室に行くと、教室の前に雄介が待っていた。 『納得いかん!!』 何故か不機嫌な雄介。 『……何がぁ?』 ダルそうに一応聞くと… 『俺の計画では、俺が先生にチクってあの女の子をお前から助け、あの娘から…「ありがとう♥もし良かったらメアド教えて♥」…っと言って貰う予定がぁ~…。』 なんで俺の周りには変な奴しか居ないんだ…。 雄介を無視して教室に入ると 『大輔!大丈夫??』 ん??何処かで声がしたような…。 『……少し下を向いてみようか??』 下を向くと、そこには雄介同様、もう一人の幼なじみ…玉置 奈央(たまき なお)が居た。 『ワリィワリィ!気付かなかったわ!相変わらず奈央はちっこい……ぐふっ!!…。』 いきなりみぞおちですか……。 『あんまり私を怒らせない方が良くない??』 顔は笑ってんだけど目が怒ってますね。 『すいませんでした。』 ここは素直に謝っておいた方が身のためだ…(苦笑い)『それで良いのよ♪それで♪』 ちなみにこの恐ろしい女の子は、身長148センチのチ…小柄な娘で家が隣のためか毎日起こしに来るお節介な女の子なのだ。 『んで…?何か用??』 殴られた所を擦りながら聞くと… 『さっき先生に連れてかれてたから気になって!大丈夫だった??』 心配そうな顔で訊いてくる奈央。奈央は意外と心配屋でこーゆう時は優しいのだ。 『意外と大丈夫。ありがとうな♪』 頭をポンポンと叩くと、奈央はくすぐったそうに笑った。 『大輔~♪放課後空いてるか?』 立ち直りが早い雄介が近づいて来た。 『空いてるけど…なんで??』 『なんで??……ってそりゃ決まってんだろ♪』 ニヤニヤしながら話す雄介。 『今朝の女の子を捜すんだよ!!お前だって言いたい事有るんだろ?』 肩に腕を回しながら訊いてくるくる雄介。 なるほど。確かに、一言いいたい事はある。誘いを断るつもりは無い♪ 『良いぜ♪協力するよ。』 雄介の誘いに乗ると、その会話を聴いていた奈央が訊いてきた。 『その娘のクラスとか知ってるの??』 『………知らない。』 雄介…お前…。
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